触ることができる凹凸写真?!

先日「ダイバーシティセミナー」に参加してきました。

ダイバーシティ、日本語では「多様性」でしょうか。
多様な人材を受け入れ、それぞれの特性や能力を生かし、多様な働き方にもつなげることで、組織を活性化する取り組みでしょうか。

少子高齢化で人材不足が懸念されていた数年前は、女性、外国人、シニア、障がい者の活用などという意味で捉えられていることが目立っていたかもしれませんが、近年は女性の産休育休だけでなく、男性育休、介護休暇など、働き方の制度改革や、LGBTQなど性の多様性、時短やテレワークなどの多種多様な働き方を認めることも含まれるようです。

諸外国と比べると日本企業ではダイバーシティー推進の取り組み事例はまだまだ数少ないと言われています。金子みすゞではないけれど、「みんなちがってみんないい」人と異なることこそが個性、それぞれが培ってきた価値観を尊重し合うことによって、新しい気づきにつながることもあり、自己成長・企業の成長へとつながっていくのかもしれませんね。


上述の通り、ダイバーシティといっても広範囲に及ぶため、今回のセミナーは「障がい者との協働について」というテーマで、法改正のお話、成功事例の紹介など、多様な協働について考える内容でした。

事例紹介の中で一番感動したのは、視覚障がいの方が触ることができる凹凸写真についての紹介でした。「フォトウェディング」触れることができる結婚式の写真付きプランで結婚式を挙げた新郎新婦の体験談の中で、「自分自身のタキシード姿のシルエットが分かった」、「(背景に写っている)東京駅の形を始めてしることができた」という感想がとても印象的でした。

見える人間には全く想像できない「見えない世界」。自分自身の形、東京駅の形、それを触ることで認識する世界。視覚障がいの方が生きやすい世の中にという話になると、点字ブロックや音声案内などの話で終わってしまうことが多かったけど、こんな新しいサービスがあったんだ!と目から鱗、感動しました!

世の中の情報は、「見る」ことが前提になっていることは非常に多いですね。インターネットの世界でも、視覚障がいの方は読み上げソフトなどの機能を利用しているそう。「視覚→聴覚」の変換だけでなく「視覚→触覚」の変換が行われるサービスが次々に出てきたら、より楽しめる世の中になりそうですね!

▼参考情報 
・凹凸写真考案者:尾崎大輔さんのblog
触れる写真「フォトウエディング」
ドコモが視覚障がい者向けの企画展示